人柄診断  【佐賀県】
わかり易いというのか、これほどストレートに県民性が出てしまうという、非常に珍しいケースが佐賀県人です。知り合いなどに佐賀県人のことを尋ねると、「頑固過ぎて付き合いづらい変わり者」と決まったような答えが返ってきます。
NHKの意識調査によれば、「しきたりを尊重する」「年上の人の意見に従う」「祖先を敬う」という項目では、どれもダントツ一位であったといいます。伝統主義を重んじ、決めたことは守り通すといった頑固一徹なところがあるのです。
佐賀の県民性を表す言葉に、「ふうけもん(風狂者)」というものがありますが、これは「頑固で融通の利かない者」のことを指しているそうです。深層的には内気で弱虫なところがあるようなのですが、それを悟られまいと「豪放な自分を無理やりつくり上げてしまっている」のだということもいわれています。
有名な『葉隠』の「武士道とは死ぬことと見つけたり」という精神は、まさに自分を追い詰めて、その生きざまの豪放さを見せているフシが感じられます。しかし、それを貫き通してしまうところに、佐賀県人の特色があるのだと思われます。
たとえば、極端な例かも知れませんが、終戦直後、食料はヤミ屋で買うのが当たり前というときに、自分は法を曲げられないと、雀の涙ほどの配給で生活して栄養失調死をした元東京地検の山口良忠は、この佐賀県人なのです。
この愚直ともいえる生き方は、佐賀県人特有のもので、有名人のなかでも歌手の村田英雄などは、その見本みたいなものといえます。元横浜ベイスターズの監督だった権藤博、作家の北方謙三なども佐賀県人特有の頑固者です。
女性では「サザエさん」の原作者である長谷川町子、女優の松雪泰子などがいます。ただ、佐賀県人は芸能関係については、やはり女々しいといった捉え方をしているのでしょうか。有名人のなかでも芸能人の数は圧倒的に少なく、代わってスポーツ選手がダントツ多いのが特徴ともいえます。
《◎》もはやここまで徹底して頑固であると、少しくらいの注意では聞く耳も持たないのではないでしょうか。しかし、そうした価値観を絶対として、他人に押しつけるのは良くないことです。自分だけの世界に徹しているぶんには、それほど問題は起きませんが、これを他人に押しつけたときに、トラブルが発生するということを肝に銘じておく必要がありそうです。

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