人柄診断  【岐阜県】
岐阜県人は気質は、美濃と飛騨で大きく異なります。
美濃は織田信長が天下の中心の意味を持つ「岐阜」と命名したように、東西の文化が行き交う交通の要衝でもありました。しかし、濃尾平野は木曽川、長良川、捐斐川という暴れ川が流れ込んでいて、しょっちゅう氾濫を起こしたところから、「輪中」という村を丸ごと堤防で囲んでしまう方法が取られました。これが「輪中根性」という気質を生むことになりました。
この「輪中根性」とは、「せこい」「日和見的」「自分勝手」といった、あまり良い意味には使われませんが、本来は水害から生き延びるために、村中で一致協力し、互いに助け合っていくという相互扶助の気風であるのです。ただそれは、自分の輪中の地域だけ助かればいいという発想であったことから、他はどうでもいいという排他的な気質が育ってしまったようです。
それでは、飛騨はどうかといいますと、こちらも相互扶助という精神に関しては、美濃に負けないほど強いものがあります。岐阜県大野郡白川村には、世界文化遺産として名を馳せた白川郷の合掌集落が残っていまが、ここには「結」と呼ばれる住民相互扶助の制度がいまもあります。
これは大変な労力のいる切り妻合掌家屋の屋根ふき作業には、どうしても村人全員で助け合わなければ行えないところから、そうした相互扶助の精神が芽生えてきたのだと思われます。
《○》優柔不断といえば、そのままのイメージが通用しそうな歌手の野口五郎が挙げられるでしょう。お嫁さん選びでは、随分とマスコミ陣をその優柔不断さで翻弄してきたものでした。これは物ごとを自分で決めるのが苦手な岐阜県人の特徴かも知れません。他に三枚目の脇役から渋い俳優に変身した田中邦衛、歌手から俳優に転身した中条きよしなどが挙げられます。
岐阜県人に共通する相互扶助の精神は、地域単位で生活する上では、非常に効率のよい素晴らしい機能を発揮します。どのような厳しい環境下にあっても、その逞しい努力と忍耐、そして知恵をもって対処する力があります。
《●》しかし、いったん外に出ますと優柔不断で、なかなか自分の主張を通すことができません。こうした引っ込み思案なところは、「輪中根性」「結」に見られる地域内だけの結束に慣れてしまったからなのかも知れません。

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